戻る 調査・取材の進め方   

 卒業論文やケースの作成にあたり、企業や外部の専門家からお話をお聞きすることは、しばしば必要となる重要な作業である。ただ「お話を聞かせてください」といきなり押しかけても迷惑をかけるだけ。以下では、インタビュー調査・取材に入る前の準備から、調査・取材後までの作業の概略を示す。なお、調査・取材を行う前に、教員に相談すること(企業から大学に問合せがあった際に対応できないと困るため)。

  1. 調査・取材したい内容・対象の明確化
     まず、何を調査・取材するのかを明確化する。ここがハッキリしないと、誰に何を聞きたいのかもハッキリしないし、協力を得ることも難しい。見ず知らずの学生から「とにかく話を聞かせてください」とお願いされても、「何の話?他に適任者がいるのでは?」となるだけである。
     そこで、調査・取材したい内容についてできるだけ情報を集め理解しておく。ネット、雑誌、書籍などできるだけ集めることが重要である。これは、「わざわざ調査・取材しなくてもわかること」を知っておくためであり、調査・取材を行う短い時間を有効活用するためでもある。出版物は、大学図書館で検索したり、雑誌記事等の情報は、学内からのみアクセス可能な日経BP記事検索その他のデータベースを利用すると便利である。ネットでの調べ方は言うまでもないがYahooとGoogleの両方で検索すればほとんどの情報をカバーできる。
     調査・取材したい内容がハッキリしたら、それに最もふさわしい協力者を特定する。ここまでくれば「誰に聞くと良いか」が既に見えているかも知れない。できれば、「調査・取材したい内容」について詳しい企業や個人についても、公開情報を集めて整理しておくと良い。下記、調査依頼を行い、実際に調査・取材できることが決まったら、その対象についての情報はしっかりと調べて調査・取材に臨むこと。
     調査とは直接関係ないが、名刺を作成しておくと、挨拶の際便利。

  2. 協力を依頼する
     調査・取材に協力して欲しい対象が特定できたら協力を依頼する。企業を対象とする場合は、「○○について詳しい人」という形でお願いする。手紙が最も形式的だが、最近は電子メールでも良い場合が多い。ネット系や情報系の企業などの場合は、むしろ電子メールの方が良い場合もある。


  3. 調査・取材趣旨を説明する
     協力依頼に前向きな回答があった場合、具体的に何を聞きたいかを確認されることが多い。確認されなくても、調査・取材の前に、あらかじめ趣旨を伝えておいたほうが無難である。以下に、調査趣旨説明書のサンプルを示すが、必ずしも説明書の形式をとる必要はない。重要なことは、「何を聞きたいか」を伝えることである。


  4. 調査・取材する
     約束の時間には絶対に遅れないこと。不安な場合は、現地に約束の1時間前に到着し、近くの喫茶店などで調査・取材の最終確認をすると良い。
     訪問先では、受付などで「○○様と○時から面会のお約束を頂いております、桜美林大学の○○です」と述べ、指示に従う。担当者が現れたら「桜美林大学の○○です。本日はありがとうございます。宜しくお願いします」などと挨拶。
     調査・取材では、まず、感謝の気持ちを述べつつ調査の趣旨を簡単に説明する。ICレコーダーなどがあれば「録音させていただいてよろしいですか」とここで確認する(拒否する人はほとんどいないが念のため)。ただ、録音に失敗していることがあるため絶対メモは取ること(ただし相手の話すスピードを乱さないよう字が躍っても素早くメモする)。
     内容は、質問リストを用意しておくと良い。流れを大きく4つに分けると、最初のうちは、回答者が回答しやすい内容の質問、その次に、重要だが簡単な質問、続いて、重要で難しい質問、最後の方は、重要性が低い質問ということになる。最初は、回答者も緊張していることが多いので少しずつ解きほぐしていく必要がある。公表資料などで事前にわかっていることを再確認する形で「○○の記事によると○○だそうですが、そんなに○○なんですか」などと聞いていくと良い。その後、重要な質問は、時間切れで聞けなかったということがないよう早めに聞いておく。また、途中、多少の沈黙があっても気にしない。相手が考えている場合もあり、しばらくの沈黙の後、回答者が話し出すこともある。ひととおり聞き終えたら、後日メールなどで問い合わせるかも知れない点とお礼を述べて終わりにする。

  5. 事後に礼状を出す
     調査・取材の夜かその翌日にはメールで礼状を書く。回答者と、できれば最初に問い合わせた先にも「良い方に取り次いでいただき・・」と礼状を書くと回答者のためにもなり好ましい。

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